ワラーチの鼻緒止め。
薄手のワラーチの場合、アウトソール側の出っ張りと耐摩耗対策次第でワラーチランニング・ウォーキングの快適性が大きく違ってくる。
出来る限り簡単に?
出来る限り安く?
出来る限り耐久性が高く?
出来る限りメンテナンスフリーで?
出来る限り見栄えも良く?
出来る限り裏側の出っ張りの無い?
出来る限り履き心地の良い?
そんな鼻緒止めをいつも妄想していた。
薄くても強度の高い素材を考えた時、最初に思い付いたのがPETボトルだった。
空きPETボトルならタダである。
アレコレと試作を行っていたのだが、PETボトルはその硬さ故に加工が雑になる。丁寧に作ろうと思うと手間がかかってしまう事に気づいた。
何か他に良い素材は無いものか? と行き詰まりかけていたが。
待てよ…アレなら!
別の用途で購入していたコレがあった!
ホームセンター等で売っている透明なチューブ。
今回使用するのは上側、商品名は「透明チューブ」おそらく塩化ビニール系の素材。
因みに下側の物は商品名が「耐寒チューブ」、こちらにはゴムの様な弾力がある。
どちらを使用しても良いと思うが、手持ちの「透明チューブ」の太さがちょうど良かったのと、素材的に加工がやり易そうだったので今回は「透明チューブ」を使用。
直径は10ミリ。
肉厚は1ミリ。
値段は切り売りで15円/10センチぐらい。
↓以下作り方↓
2cm程度にカットしたら切り開く
H型にカットするために線を引く。
Hの横棒は5mm幅、あとは適当にw
※見やすくするためにカットする部分を黒く塗り潰した。
千切れにくくするためにコーナーはポンチ穴で丸く。
好みの道具でカット。
ワラーチの穴は5mmのポンチで開けた。
穴に通すために適当な紐を使用。
穴に紐を通したところ。
アウトソールに出来るだけ密着する様にチューブの内側だった面を上に向けておく。
紐をキュッと引っ張って通す。
真横からの図。
インソール側に少しだけループ部が露出する感じ。
アウトソール側からの図。
角を落としたり丸めたりすれば見栄えが良くなると思う。
素材的にかなり期待できるものであるのだが、想像としては舗装路での使用には耐えるがトレイルで引っ掛けたりしたら千切れるかも知れないと思っていた。
では実際にどうだったか?
既に2ヶ月以上、この鼻緒止めを使用しているが一度も切れていない。
舗装路では勿論、トレイルで何度も激しく引っ掛けたが全く無事であった(これは多少伸縮性のある紐を使っているということもあるかもしれないが)。
摩擦にも強く、ほとんど擦り減ってもいない。
アウトソール側に結び目の出っ張りも無いので、浮き上がって履き心地が悪くなる事も無い。